自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

日米の価値観

アメリカで暮らしていると、日本人との価値観に違いを感じることがある。
例えば日本のテレビドラマや人気の曲などの多くは、そのテーマや背景がどうも悲しく暗く、叶わぬ恋や失恋、あがいてもどうにもならない状況や世の中などがベースになっているものが多いように思う。そしてそうした辛さを共感し、中には苦労や悲しみにむしろ身を置くことが居心地がいいと無意識で感じている人が多いかのようだ。日本のヒット曲は、マイナー調やsus4コードの哀愁を醸し出す寂しい曲が多い気がする。
アメリカでは、テレビドラマではそういう類はまれで、アクションものやバンパイアもの、コメディーものなどハリウッド映画さながらで、寂しさに共感したりお涙頂戴的なものはあまりなく、悲しみや辛さに身を置くのではなく、苦難を切り抜けスカッとさせてくれるヒーロー的なものが多く、切り口やテーマが日本のものと大きく異なる。アメリカの人気の曲でもだいたい同じで、寂しさ、悲しさを歌う情緒漂うものはヒット曲でそれほど多くない気がする。
それは年配の日本人になればより当てはまりそうで、昔で言う臥薪嘗胆や、あきらめません勝つまでは、や、仁義、誠、武士道と言った、苦しいけれど歯を食いしばって頑張ろう、的な考えや、悲しみに共感しようとする節がありそうな気がする。私の高齢の母のように涙もろいと言うか、誰かの置かれた悲しく辛い状況に親身に付き合い共感してあげるようなところがあると思う。
アメリカで見てきた限り、そういうタイプの人は少なく、高齢者でも若年者でもいたってドライで、いつも冗談を言おう言おうとする性格の人たちで、そこに明らかな違いがある。アメリカ人も悲しみや辛さを人と共感することもあるが、それはまれで、たいていドライでさらっとしていて次の日にはけろっとしている様なところがある。葬式でも人が集まればいつものようにジョークや笑いが起きる。そしてテレビや音楽などはあくまで娯楽であり、楽しくかつ笑わせてもらわないと、とベースで考えているためか、寂しく悲しいものは少ないのかもしれない。

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アメリカでタバコが吸える場所

アメリカでも喫煙者の肩身が狭くなっているが、アメリカ人はたいていどこでタバコを吸っているか書いてみる。
仕事中は屋外の喫煙所である。では仕事後、家ではどこで吸うかというと、かなりの人が外で吸う。家族に未成年者がいたり、吸わない人がいれば、喫煙者は当たり前のように外で吸う。一人暮らしや家族全員が喫煙者であれば家で吸う場合もあるが、その場合であっても外で吸う人をよく見かける。アパートで住む人は外で吸わねばならない。私も外で吸うが、何がつらいかというと大雨や猛吹雪でも外で吸わねばならないからだ。頭や肩に雪が積もるほどまでしてなぜ俺は吸うのかと、心まで寒くなりかねない。
タバコを吸いながらテレビを見たり、快適な部屋の中でくつろぐのは快適だろうが、最後にそれをしたのは相当昔の日本に住んでいた頃で、それ以来面倒臭くても外で吸う。吸いたくなれば自然と靴を履き外に出る癖がついている。周りの喫煙者も大半が同じく外で吸う。非喫煙者への考慮がずいぶん浸透した感がある。
現在はレストランやバーでもほぼ全面禁煙で、州や都市により、タバコに関する様々な異なった細かい規制がある。その市の公園は全面禁煙だったり、浜辺が全面禁煙だったり、バス停や建物の入り口から15フィート以内禁煙だったり、ある市ではそれが20フィートだったり。歩道でたばこを吸ったり、さらに街中で喫煙中立ち止まったら罰金刑がある都市もアメリカにはあると聞く。逆に公共の場所で自由に吸えるのは、私の住む周りでは一部のカジノで、喫煙者用のカジノエリアがあり、そこでは自由に吸える。それ以外は、灰皿のない場所は禁煙、と考えたほうがいいと思っている。

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ニューヨークの停電

私が住んでいるニューヨーク北部では冬に停電がしばしば起こる。原因は吹雪、ハリケーンである。送電線が故障して電気が止まるだけでなく、ガスも止まることもある。こうなると悲惨で、外部がマイナス10度程度の場合、家の中も息が白くなるほど相当寒くなり、暖をとれなくなる。
アパートに住んでいた頃は、電気ガスともに吹雪のせいで止まることが何度かあった。管理者に問い合わせすると、先着何名かは、近くの発電機のあるホテルに一泊してもいいということで、子供が小さかったこともあり、幸いホテルに泊まることができたこともある。もちろん宿泊費はアパート管理会社持ちであった。そうでない場合、また自己所有の一軒屋の場合の停電、ガス供給がないのは辛く、家に発電設備や薪を用いての暖炉でもない限り、吹雪の夜は相当冷え込む。食料は、生活の知恵なのか、人々は比較的普段から買い込んでいる。そういう時のために、寒冷地を中心に一階と同じくらいの広さの地下がたいていの家にはあり、そこに食料がよく保存されているからだ。
そういう環境に住んでいるので、天気予報を見る際も、西のシカゴあたりで猛吹雪があればこちらにもまもなくやってくると注意し、南部のフロリダ、サウスキャロライナあたりで巨大なハリケーンが発生すれば北上してこないか注視する習慣がついているのである。

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カントリー音楽

アメリカでラジオを聴いていると、カントリーの曲がよく流れてくる。日本にいる頃は、カントリーはしいて日本で言えば演歌のようなもので、アメリカの土地柄が色濃い民族音楽の類程度にしか思っていなかった。しかし90年頃から日本でもShania Twainや、その後Taylor Swiftなど女性のカントリーシンガーがヒットしだし、日本でもカントリーミュージックにかなり人気が出てきたように思う。
しかし男性のカントリー音楽はというと、そんなに日本では人気がないように思う。アメリカではどうかというと、ラジオでもよく流れてくるし、テレビでもカントリーの人気男性歌手が歌ったりテレビ番組に出演しているのをしばしば見かける。
しかし個人的印象だが、いまだに私は男性カントリー歌手の違いが分からない。その多くが同じようにカウボーイハットをかぶり、白地のシャツに黒いジャケットを羽織り、ジーンズとブーツを履いた風貌である。そして何より、彼ら男性カントリー歌手の声がどれも同じに聞こえてしまう。こういう声でなければいけないようなスタンスでもあるかのように、多くが同じような声で歌っているように感じ、違いが分からないほどだ。
それはともかく、カントリーというジャンルはアメリカでは女性歌手だけでなく男性歌手も人気がある。例えば、「ドアを開けると、待っていてくれた幼い子供の笑顔がとてもきれいで、それが私の一番大切なもの、欲しかったものなんだ」などという内容を歌う男性カントリー歌手の曲を、車で聴いていた妻がいきなり泣き出すほどで、日常生活のありふれた事を歌うのは確かに共感しやすいかもしれない。そして私が「この歌手誰?」と聴くと、妻は「知らない」、というレベルだが。

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アメリカ料理に共通すること

アメリカ人はよく食べる。アメリカ人の妻と生活していても、周りの友人知人を見てもよく食べる。そして気づかされるのは、食事の多くが油っぽいか、砂糖が入っているものが多いということだ。
朝食は、パンにバターを塗ったり、ジャムをつけたり、ドーナツだったり、シナモンロールや砂糖だらけのシナボンであることがよくある。そして砂糖とミルク、またはシロップたっぷりの甘いコーヒーを飲む。それだとまだましで、朝から何枚ものベーコンやハムやステーキを食べる人もよくいる。
昼食は、たいていサンドウィッチが多いが、具が七面鳥のターキーだったり、ミートボールだったりするほか、フライドポテト、そしてチーズとサラミで一杯のピザやポテトチップスの場合もよくある。もちろんスペアリブやガーベージプレートなる巨大ハンバーグを平らげる人を昼間のレストランで見ることもある。
そして夕食は、ピザ、ハンバーガー、ステーキ、脂っこいパスタ、鶏肉牛肉豚肉全般の料理、海老など、肉と油ぎっしりの場合が多い。
もちろん昼のおやつや夜食も、ポテトチップスやチョコレート、ケーキなど豊富である。
そして共通するのが、昼食以降寝るまでの間、ペプシやマウンテンデューなどの砂糖たっぷりの炭酸飲料を飲む。日本の緑茶を飲むアメリカ人は皆無に近く、売られている緑茶の多くが砂糖や蜂蜜が入って甘くされてある。水を飲んだり、寿司などを食べても、これら強力な食物の前では相殺効果は薄い。
日本の酢の物やおひたし、ひじきや白米、焼き魚や漬物などは、これらに比べればとても質素に見えてくる。基本的に私はアメリカでも日本食を食べるが、出かける先々でそうした油っこいものや甘いものが多いので、食生活でもある程度アメリカ人化せざるを得ない環境にある。
フィジーウォーター

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アメリカのトイレタンク

日本の水洗トイレのタンクの上には、水を流すと同時に蛇口から水が流れて手を洗えるようになっているタイプもあるが、アメリカにはそのタイプはほとんどない。アメリカに永住し始めてかなり経つが、アメリカのトイレタンクには手を洗えるようなものはない。妻は日本で数年過ごしていたが、水のリサイクルの意味でも良く、目の付け所がユニークな、日本の手を洗えるタイプに感心していた。
またアメリカのトイレタンクは、タンクの量が少ないのか水の勢いがないのか、水を流しても時々詰まることがある。紙をよく使えば詰まりやすいので、いわゆるカポカポする道具はタンク横にたいてい置いてある。
それはスイスに旅行した時でも起こり、レストランのトイレで大をした際に詰まり、水が溢れだしたこともある。経験上、日本で水が詰まったことはほぼ皆無であっただけに、アメリカでトイレが詰まった回数は大変多く、その性能の違いに気づかされるのである。

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