私は以前ハワイのオアフ島ワイキキに住んでいた。外国で住みたいが、英語がペラペラでなくともそれなりに生活ができ、かつある程度日本語や日本人、日本食など日本関連に触れられる環境がある場所としては、知る限りワイキキは世界でそのベスト3に入るのではないかと思う。今でも当時のワイキキの生活をよく思い出すので、今回はハワイのワイキキに住むということについて書いてみる。
ワイキキは数キロ平方のハワイで最も活気のあるエリアで、ビーチ周辺にホテルやコンドミニアムや多様な店が立ち並び、日本人観光客でいつも賑わう。私はワイキキのハイアットリージェンシーの裏にあるアパートで住んでいた。
ワイキキで住む長所と短所を挙げてみる。まず長所として、日本食が入手しやすい。ワイキキから車で10分程度で、ドンキホーテ(元ダイエー)があり、広大な店内で日本にいるのとほぼ同じ日本食が手に入る。他に小規模ながら日本食スーパーもワイキキ近辺にある。またABCストアなるコンビニがワイキキ中に多数あり、おにぎりや巻き寿司、カップラーメン、日本のお菓子などの食料のほか、新聞雑誌などの日本関連なども手に入る。日本のローソンもできた。またワイキキ内には、ラーメン屋、中華料理屋、弁当屋、お好み焼き屋、すし屋、居酒屋、和菓子屋、焼肉屋、料亭、日本料理があるファミリーレストラン、バイキングなどが点在している。私自身、日本食には不自由しなかったのは非常に大きな長所であった。
同時に短所として、やはり多少割高ではある。同じ物を日本で買うより1.5倍程度するものも中にはあるが、長期間住むならこそ、あるだけましで、また現在住むニューヨーク北部の田舎の環境に比べれば天と地の違いがあるほど、日本食には恵まれた環境であった。
次に、気候だ。言うまでもないが、たいてい快晴で爽やかな風が吹き、年中海水浴ができ、時折降るにわか雨が美しい虹をよく作る。虹の州といわれるのも分かる。冷房の効きすぎるオフィスで仕事するなど以外は長袖は不要で、仕事着はアロハシャツだったが、普段着は周りの人のように私も裸の大将のような、半袖のTシャツに短パンにサンダルであった。年中気候が良いので、自然と体調も気分も良くなるので開放的になる。長年住むある日本人女性は、ずっとぬるま湯に浸かった様な生活と表現していた。
私にとっては気候は申し分なかったが、短所として暑すぎると感じる人もいるかもしれない。白人の私の妻曰く、暑すぎて、体がべとつくため毎日シャワーを浴び、いつもサングラスをかけ、日焼け止めを塗らねばしみそばかすができると面倒くさそうであった。また地震による津波はまれにあり、避難場所を決めておくこと、そしてビックアイランドのキラウエア火山噴火による火山灰には気をつけたものだ。次回へ続く。