自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

海外で現地の友人を作る方法

アメリカに限らず、海外に住んで現地の友人を作りたい。渡米当初は特にそう思った。だがなかなかアメリカでアメリカ人の友人ができない。バーに繰り出すのもいいが、客はたいてい仲間と飲むために来ていて、下手くそな英語ではなおさら、いきなり友人になれるのは難しい。友人探しなのか恋人探しなのか線引きが難しい場合もある。
隣近所の人と仲良くなるのは手っ取り早いが、全員がそう友好的とも限らないし、仕事や何かで一日中家を空けていて話す機会がそうなかったり、年が離れすぎたり、共通の趣味や話題も合うとは限らない。ましてやアメリカに来て日本人同士ばかりでつるんでいては、留学の場合何しに来ているのか本末転倒になるし、海外在住の醍醐味など味わえない。
いろいろ試行錯誤した挙句、効果的だったのはボランティアに参加することだった。小学校で教師のアシスタントをしたり、飼い主のいない犬や猫の動物シェルターで動物の世話を手伝ったり、町中の消火栓の掃除をしたり、様々なNGOで食事を作るなど、いろいろある。たくさんある中でどんなボランティア団体に入るか、活動内容や活動時期等にもよるが、集まってボランティア活動をするのはたいてい一週間に一度、少なくとも月に数回はある。例え自分の英語がつたなくても、人々と同じ活動をするということで即座に周りと仲間意識を感じられ、周りも向こうから気さくに話しかけてきて、友好的である。時々彼らとパーティーなどすることもある。
バーや行き当たりばったりの集団でなく、同じ目的を持つボランティア団体にいれば、何かと得ることも多い。ボランティアであるので、基本無給であるが、こちらからの出費もいらない。よそよそしさもなく、皆仲間という意識でいるので、助け合おうと言う共通意識があるため疎外感は生まれにくい。
またそのボランティア活動の内容を軸に、話すネタ、聞くネタはどんどん出てくる。ネイティブの英語を気楽に、タダで受けられ、上達も出来る。そして地域社会に貢献している、というその行為自体、気持ちが清々しい。自分は良い事をしているという充実感を持った生活が過ごせる。余裕があれば、ボランティア活動をいくつかかけ持ちしてみても良い。たいていは英語力はそれほど問われない。何のためにやっているか、つまり地域社会に貢献するというその目的が彼らと同じであり、そこに少しプラスして、友人を作る、語学力を高める、現地生活に馴染む、などが加わっているだけだと思っていれば良い。時間さえ都合がつけば、ボランティア活動も手っ取り早い友人作りの方法になるのである。