自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

日米TVドラマで見る違い

日本とアメリカのそれぞれのTVドラマを見ていて、人の言動行動について、その違いを感じる時が時々ある。日本のTVドラマだと、「元気出しなさいよ!」とはっぱをかけようと妻が夫の肩や頭などをパーンと叩く。友人や同僚が「頑張れ、大丈夫だ!」等と相手の肩を結構な強さでバンバンッと叩く。久々に日本のTVドラマを見る機会があり、こういうシーンを見て私はびっくりしてしまった。それは日本の芸人のツッコミのように、悪意がなくとも家族友人、仕事仲間等で叩く、はたく、といったある種のコミュニケーションとしてのアクションで、ちらほら出てくる。
アメリカのTVドラマでは対犯罪者や正当防衛としてのアクションはよくあるが、悪い事をしていない無実の者に対してパーンと軽々しく叩くことはコミュニケーションとしてあまりしないし、もしすれば視聴者から苦情が出るかもしれない。また日本のTVドラマではよく叫ぶ。本当によく叫ぶ。しかも突然である。例えば周りが普通の声で会話している最中に突然発狂に似た叫び声を上げる、というシーンは多い(台詞はいろいろあるが、うるさーい!、早くしろ!、そうだ!、こらー!、ああー!などと、人の会話を大声というある種暴力で有無を言わさず遮断するかのように使われる)。アメリカのTVドラマでも叫ぶシーンはあるが、そういう意図でこれほど頻繁にあるとの記憶はない。
今述べた中にもあったが、「早くしろ!」、や「早く!」と相手を急かすシーンも日本のTVドラマなどで当たり前のように出てくるが、アメリカのではそんなにない。もし日本だと「早くしろ!」と言いそうなところでも、アメリカのTVドラマではそうそう出てこない。悪役が近づいてきて、逃げなければならないシーンがあったとしても、ただ「Run!」 、とか「Go!」程度だ。価値観の違いか、英語の性格の違いか、「早く!」に相当する台詞はそれほど出てこない。また土下座をする。ある日本のTVドラマでは、相手に復讐として土下座をさせる、というのがシナリオとしてあるほどで、土下座というのは今でも本当に日本に根深く残っているなと感じさせられる。アメリカのTVドラマで、土下座をするシーンは今まで見たことがないからだ。