アメリカの養子縁組
実際、私達の友人にも養子である人も多い。アメリカ国内での養子縁組だけでなく、韓国で生まれ、アメリカ人夫婦に引き取られ養子となった人や、他にもエチオピア、コンゴなどのアフリカや、インド、ベトナム、ヨーロッパで生まれた子供がアメリカの夫婦に養子として引き取られ生活する人などは、身近にたくさんいる。両親(里親)と子供(里子)で明らかに肌や髪の色が異なっていても、別に他人に隠すこともなく、養子なのだとして堂々と暮らしている。周りの人々も、取り立てることでもないように、普通に接する。
なぜ養子がアメリカでそれほど多いかというと、いろいろな状況があるが、多いのは実の両親が貧困であったり、アルコール中毒や薬物常用者であったり、母子とも健全な生活を送るのが難しい場合があり、同時に彼らを支援する養子縁組を斡旋、支援する団体がアメリカで以前から活発に行われてきたからとも言われる。
また、日本のような単一民族が住む国家でなく、アメリカはもともと人種のるつぼである多民族国家である性格から、世間の受け入れも比較的スムーズに行ったのかもしれない。私達夫婦は、昔子供がしばらくできない時期があったが、その際妻は養子を受け入れるのはどうか、と気軽に提案してきたくらい、日本人よりもより身近に養子について感じている気がする。