日本の旧友と話す際に感じること
だから久しぶりに旧友と会う際、今流行っている物事を彼らが言ってきても私は基本分からないし、一方私が用いるネタはかなり古い。例えば、宮路社長のように現金主義だから、と言ったり、スタンハンセンがレスラーで一番最強だ、と言ったり、クロマティーのような構え方だな、と言ったり、タケちゃんマンみたいなハロウィンコスチュームと言ったりするなど、渡米前で基本止まっているのでそこまでが私にとって一応最新の部類である。歌手のアンジェラ・アキも、10年振りにアメリカから帰国すると、オバタリアンなど一昔前の言葉を使っている事をツッコまれた、と言う。日本の最近の流行を言いたくてもよくわからないので仕方ない。
一方旧友たちにとっては、昔の記憶の引き出しを探して時間がかかっているような思い出話や、当時の流行のネタがあっても、それらは私の渡米前の情報に時期が近いので、比較的すぐ答えられる。だが彼らは、よく覚えているなー、とか、すごいところ突いてくるなー、などと、昔の話の私の詳しさにたいてい驚かれるが、私が記憶力が凄いのではない。毎日彼らは日本の最新情報に触れ、古い情報はどんどん記憶の後ろに押しやられるかもしれないが、私にとっての日本での情報は、渡米時までがメインで、アメリカ在住年数分、日本関連は容量が少なく済み、これからも日本関連の情報は彼らと同じペースで増えないだろうから、時代遅れというか、タイムスリップして未来に来た人間と話しているようなものかもしれない。