アメリカ人の会議の特徴
質問も回答も的確で、だらだらとあまり脱線せず、プロを意識させるような集中した会議になる。だからピンポイントで各個撃破するような流れですっすと進んでいくので、会議時間はおおむね短い。終わる頃にはほぼ全て各問題に対しての解決法が決まる。ゴールが決まれば、実現するための細かな事項は会議の後に各自が詰めて行く。慣れもあるが、この会議のほうが気持ちが良い。
そして彼らは会議の随所にちょっとした笑いを入れる。ほんの些細なジョーク程度でも、その会話に入れようとする。皆も小さな息抜きを欲しがっているのか、たいていすぐ笑う。それは話を脱線させるものではなく、潤滑油のようなもので、意見の食い違いなどによる緊張を適度に緩和してくれる。そして肩の過度な力を抜いた状態で、できうる最善策を出そうとする。話の論点が分からぬまま突進するバッファローではなく、ゴール地点を見定めた上で突進するかのような感じで、適度にリラックスしているだけに場当たり的でもなく詰めも甘くなりにくい。
日本人のみの会議に参加すると、大体上記の事がないので長い。用意周到に準備してきたようでも、会議中にファイルを探して参加者を待たせたり、ポイントの掴みづらい回答だったり、即断即決を避けたいのか、結局この会議で何が決まったのかよく分からず、単なる仲良し会で終わる会議もある。以前岡本という靴下メーカーによる足クサ川柳で、「靴を脱ぎ 長引く会議 終わらせる」というものがあったが、こうした会議で何度もそうしてやろうかと思ったほどだ。