自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

アメリカ人の習い事

アメリカの親も、子供に習い事をよくさせるが、一つ気づいたことを書いてみる。それは、日本のそれよりも、空手教室に行かせる親が多い気がする。確かに、 私の自宅周辺は郊外の田舎であるが、空手教室が10個程度はある。柔道、柔術、少林寺、テコンドーもあるが空手教室は中でもよく目立つ。規模の差こそあれ、人口数千人~数万人程度の小都市でも、そのメインストリートや店が立ち並ぶプラザなどで、何とか空手、と大きなサインを掲げた教室をよく見かける。各教室の師範、生徒ともたいていアメリカ人だが、これまた何とか流と、日本人名もしくは日本語を冠した流儀をそれぞれ持っている。自宅近くにも極真空手の何とか流との教室がある。
なぜ多いのか。はっきりとした理由は不明だが、小都市にもいくつもあることから、割と需要はあるようで、日本のように習い事のトップに来る水泳、野球、サッカーのほか、空手もその選択肢によく入る。どちらかというと、小さいうちはコンピュータや機械いじりタイプでなく、まだまだ体を動かせたい、動かしたいと思うアメリカ人も多く、日本発祥の格闘技イコール、クールと思う人が多いのも背景にあるかもしれない(なお相撲教室は近場にはない)。また私が思うように、多民族国家のアメリカで住む以上、より起こりやすいと思われる様々な考え方価値観の相違や人種差別、いじめ等に因る暴力、傷害、その他犯罪(昔に比べれば減った気がするが)に対抗する正当防衛手段として、アメリカで空手を習わせるのは、単に習い事で技能を修得するだけでなく、安全に暮らせる基盤を作る意味でも悪くはないと思う。自分の身は自分で守るの意識が日本より強いアメリカだから、空手が繁盛しているのかもしれない。