自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

アメリカ人は日本人をどう思っているか

一般的にアメリカ人は日本人をどう思っているか。実際アメリカに住んでいて、私の周りのアメリカ人やアメリカのTV雑誌などから感じる印象を書いてみる。
彼らにとって日本は、一言で言えば魅力的な国で、比較的好意的に見ている気がする。アメリカで見ないような新技術や新製品などの多くが日本にあり、日本人は皆賢くて優しい。イギリス、カナダなどの次に親近感を沸く国の1つとして日本を見る人も多い。日本の象徴的イメージとして、侍や忍者、芸者等を挙げるアメリカ人はいまだ多く、そのミステリアスな存在に魅力を感じている。
しかし言い換えれば、在日経験者やかなりの親日派でもない限り、多くのアメリカ人にとってはそういう忍者やトヨタ程度しか日本を知らないのもまた事実だ。日本はアメリカに政治経済やエンターテイメントなど様々な面で依存し影響をよく受け、アメリカ関連のニュースは多いが、アメリカにとっての日本は世界の一国の位置づけで、アメリカで見るニュースでも、日本関連のものは大変少なく、日本でのそれより確実に少ない。
さらに日本の実情を突いた情報がアメリカに豊富に入ってくるわけでもないため知る機会が少なく、彼らの多くも今の日本をもっと知ろうと特別に何かするわけでもない。日本語を勉強するわけでもないし、彼らの主要海外旅行先は日本よりもイギリス、カナダ、カリブ海、フランスなどが多いので、関心は遠い日本よりも他国にある。
そういう訳で日本人にとっての日本と、アメリカ人にとっての日本に、ある程度の違いがあるのは事実だ。海を隔てた極東の小国であるだけに、日本の本来の姿を捉えるにはまだ遠く、いつまで経っても日本人は侍や忍者で、いい車を作り寿司好きで、小柄で賢くて優しく、お辞儀ばかりをし、メガネやカメラを常備している、と言うイメージといった、象徴的、固定観念的な部分だけをアメリカのTV番組や映画などで誇張されたりクローズアップされることもよくある。日本人が現れるとなぜか尺八の音が鳴り始めるTV番組もあった。周りのアメリカ人も、妻を除きたいていそういうイメージしか知らない。日本の今の流行や社会情勢などは自ら意識しない限り伝わってこないので、いつまで経っても日本をよく掴みきれず、未だにいい意味で親近感を感じるがよく分からない、ミステリアスな国として思っているようだ。