アメリカ永住しながら日本の現状についていく意味
移住当初は、インターネットを使用し日本のサイトをよく見たり、日本にいる両親、友人らと電話で現在の日本の出来事を詳しく聞き、ついていこうとした気がするが、今ではそれほどでもない。
日本で起こる大災害や大きな事件、首相が変わったなどは、意識しなくとも何かと知ることが出来るが、現在の日本で人気の歌手や歌、有名人、流行語、新技術や新商品などは、ある程度自ら意識して情報を取り込まないと分からない。ある有名人や流行語が今日本で大変人気と聞いても、たいていその魅力や良さが分からない。
さらに日本に住んでこそ感じる、時代による人の価値観、文化風俗の変化や、日本全体を取り巻くうねりや流れといった、人々の根底に流れる状況や意識等の変化は肌で感じ取れない。
日本にいるとテレビをつけているだけで、また人との会話や街を歩けば今の日本の状況が簡単に分かるが、アメリカ永住しているとそうは行かないので、大まかなことでさえついていくには時間と労力がいる。またアメリカ永住しているのだから、知ったところで大したことのないレベルの情報や流行であれば、頑張ってついて行こうとする気が起こらなくなる。それに年を取るにつれ若者中心の様々な流行についていこうとする気もなくなっていく。アメリカのテレビやニュースは見るので、そこで入ってくる日本関連の大きなニュース以外は、現状の日本に次第に疎くなってきかねない。
永住していても日本人であるから、日本にいる日本人と同じように見たい、知りたいという好奇心はあるにはあるが、アメリカに住む以上、様々な面で重心がアメリカに寄っていくのもやむをえないかと思う気もするのである。