鉄拳制裁によるしつけ
私はアメリカ人との妻の間に子供が2人いるが、妻は一般的なアメリカ人気質を持ち、鉄拳制裁を心から憎んでいる。私も同感だ。
しかし日本でそうした環境で育った私は、頭では暴力は良くないと十分分かっていても、手を出すのをこらえる瞬間がある。子供が非常に悪い事をした際、瞬間的に叩こうとする衝動が起き、それを同時にこらえる私がいる。鉄拳制裁を受けた事のない親よりもきっと多大なエネルギーを使い、子供のため、妻のため、力ずくでなく話し合いで解決する事が大事だと教えてきた。
かえるのこはかえる、と言うように、おそらく私の両親もその祖先も親などから叩かれしつけられてきたのかもしれない。それを私の世代で止めたいと意識する反面、私もそのかえるの末裔のためか、鉄拳制裁の衝動が未だに沸く事があり、その二面性の葛藤で時々胸がつかえるような気持ちになるのである。子供が将来人に手を出さない大人になる事を願って、今日も葛藤に打ち勝つのである。