よろしくお願いしますを英語で言うと?
アメリカに長い間住んできて思うが、初対面時なら結局Nice to meet you.でよいと思う。Thank you in advance.など、やや無理矢理に作れば言えない事もないが、ぴったり来る英語はない、というのが私の考えだ。
なぜなら、アメリカ人はそんな表現を使わないからだ。よろしくお願いします、という意味自体かなり抽象的で、状況によって意味も変わる。
初対面で使う場合、これから私と仲良くして、ひいきして下さい、私を覚えていてください、今後場合により私に有利になるようにうまく取り計らって下さい、という意味合いまで暗に頼まれてそうだ。
仕事上で使うと、私自身はしません、出来ませんので代わりにうまくやってくださいと、他力本願的な意味も込められてくる。意味が多用にとれるだけに様々な場面で使われるが、言われた方は必ずしもいい気にはなれない。これを多用する上司は嫌われる程だ。
単にお願いします、ならばPleaseで言えるし、本心も上記のような抽象的内容がない。問題はよろしくという言葉だ。日本語でそういうからと、英語でもわざわざそんな事言わなくていいと思う。単純でストレートな性格の英語と、奥ゆかしさや行間から本心を汲み取る作業が多い日本語の性格の違いかも知れない。
初対面では会う時別れる時ともNice to meet you.で十分だ。アメリカ人もそんな程度しか言ってこない。それ以外の状況では、英語でよろしくお願いします、を言おうとせず省略して全く問題ない。
よろしくお願いしますと言う以上、それによって言いたい本心がある訳で、それを遠回しにせず直接言う方が、誤解も起こらず至極自然である。アメリカ人は結局何を言いたいのかよく分からない事を言われるより、ストレートに言い合うのが普通であるから、こういうと直接すぎるかな、と遠慮するくらいなら思い切ってどんどん本心を言う方がむしろ自然な程である。