アメリカの卒業式
そしてアメリカ国歌斉唱し、卒業生一人ひとりに校長先生より卒業証書を手渡していく。自分の子供が呼ばれたら声援を送る親御もちらほらいる。呼ばれた本人自体、バク転して舞台に上がったり、ガウンの下に隠していたコスプレをさらけ出し登壇して、笑わせたりする学生もいる。これらが終われば卒業式はとりあえず終了で、角帽を一斉に空に投げる。卒業生の数によるが、数百人規模でここまで数時間かかる。そこから友人、教師、家族らとの写真撮影がだらだらと続き、仲のよい者同士や家族などで夕食を食べに行ったり、パーティーを開いたりする。
卒業式での曲であるが、吹奏楽部や軽音楽部などによる音楽演奏があるが、日本のように湿っぽい曲ではなく、明るい将来に向かって頑張るぞ、的なノリのよい曲が多い。卒業生達が歌うこともあれば、聞くだけの事もある。興味深いのは、卒業式定番の曲、というのはアメリカではない。日本で言う仰げば尊し、旅立ちの日に、贈る言葉、のような卒業シーズン、卒業式に皆で歌う定番曲がない。同時に湿っぽかったり悲しさが漂う曲は演奏されない。国民性の違いなのだろうが、もし演奏されても、ダンスしたくなるようなアップテンポの曲が多い。例えば、妻の卒業式には、ミュージカルのLetting goや、Green dayのTime of my lifeなどの明るい曲が演奏されたと言う。涙というより笑顔やジョーク、パーティー的雰囲気が満ちるアメリカの卒業式である。