自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

英語ができなくても海外にいけば何とかなるか?その1

英語をマスターしたいとして、とりあえず海外留学や海外駐在すれば何とかなると思うか、と聞かれたら、私は全く勧めずに、ノーと言うだろう。
日本語の脳で完全に染まっていない幼児ならともかく、青年期を日本で過ごし、その間学校での受験英語程度しか英語に触れる機会がなかった人の場合、(小学校または中学校から英語を習ってきたのだし)何とかなるだろうと思い切って海外に住んでみても、散々な海外生活が待っている可能性が極めて高いと思う。
何が言いたいかというと、人によるが16―18歳頃の青年期までに英語で聞く、話す環境を最低数年経験しておかないと、いくら英語の読み書きが優れていてもそれだけでは海外生活には役立たない。
日本政府も英語教育に力を入れた色々な制度に取り組んでおり、期待したいところだが、英語を用いたグローバルな日本人を育成したいなら上記のような英語で「聞く話す」能力を高めるのも大事だと思う。「読み書き」英語の能力をいくら伸ばしても「聞く話す」能力は比例して伸びず、外人と対等に渡り合う語学力、交渉力等も一向に育たない。
またもっと幼い頃から英語に触れる必要があると思う。日本では普段から英語を話す環境ではまだないので、義務教育の学校での読み書き英語の時間と同様かそれ以上に、聞く話すの時間を幼い頃から持てるよう、意識的に幼児からネイティブの英語教師のみの幼稚園に行かせたり、在日の外人と会話する塾的な時間を設けたり、彼らと友達になったり、スカイプ等PCを駆使するなどして、生のネイティブ英語に触れる時間をたくさん経験しておかないと、読み書き英語はできるからと間違った自信で海外に行っても、話せないし聞き取れないし、絶望のような期間を過ごさねばならなくなる。次回へ続く。