自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

アメリカの家の玄関にないもの

日本の家は、玄関の靴を置くスペースはたいてい屋内より低くなっているが、アメリカの家では、靴を脱ぐ段差のあるスペース自体ない場合がかなり多い。玄関ドアを開けても段差がなく床がフラットで、ドアから少しの範囲だけ石、コンクリート、またはゴムなどのクッションフロアの防水床で、そこから同じ高さで木やカーペットの床に変わるパターンの家が多い。
玄関スペースが屋内よりたいてい低い日本だと、大雨洪水からいくらか守ってくれたり、外を歩いて汚れた靴と屋内とを隔離する、ソトとウチの境界を心理的にも作り出したりしているようで興味深い(アメリカの玄関ドアの前にはたいてい階段が数段ある家が多いが)。
またアメリカ人は、下駄箱自体置かない家も多く、靴のまま屋内で過ごし、寝るまで履きっぱなしだったり、脱ぐ家でも靴はドアの横に置くだけの人も見かける。そのためか私の家では下駄箱があっても、段差がないためドア付近は汚れやすく、念入りに拭き掃除をする必要がある。
雨の日や靴の裏が濡れて汚れている時用に、玄関ドアに目の粗いマットを置く家もあるが、そこで汚れを落としても家の中で履き続ける感覚は日本人にはない文化だ。だから雨の日に私の家にゲストが来ると、だいたい濡れた靴のまま入ってくるので心穏やかではない。