自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

呼び捨てで名を呼ぶアメリカ人

日本では人を呼ぶ際、ニックネームまたは~さんとさん付けで呼ぶのが普通だが、アメリカではニックネームまたはファーストネームをそのままで呼び合う。
だが日本人とアメリカ人が知り合いになる際、日本人はアメリカ人に対してニックネームかファーストネームのほか、クリスさんなどとさん付けで呼ぶ人もいる一方、アメリカ人が日本人を呼ぶ際は、通常呼び捨てになる。例えばクリスさん、と日本人が呼ぶ一方、アメリカ人はSachiko、と呼び捨てだ。
英語では年上年下関係なく呼び捨てかニックネームが普通で、Sachikoさん、とあえてさん付けで呼んでくれるアメリカ人はかなり少数派だ。
日本人の感覚からすると、これに違和感を感じる人がいるかもしれない。明らかに年下のアメリカ人からも、呼び捨てで呼ばれるからだ。しかも少し長い名前や発音しずらいと彼らが感じれば、敬称をつけず、苗字をそのまま呼び捨てにしてくる場合もある。
私も職場では苗字をそのまま呼び捨てで呼んでくるアメリカ人も多い。名前が言いづらくニックネームも特にない場合、苗字で呼んでくれて良いが、文化の違いを十分分かっているつもりでいても、せめて~さん、と呼んでくれるとその後の会話がもう少し楽しくなるのに、と正直思うときもある。
私の母も、10歳以上母より若い、妻の母から名前をさん付けなしで呼び捨てにされ、なんて無礼な人なんだ、と初対面時私に不満をぶつけていた。アメリカ人にしてみれば悪気はないわけで、かといって呼び捨てで年上の日本人を呼ぶのは無礼であるから、せめてさん付けで呼んでくれないか、というのもけったくそ悪いし、片方の文化を押し付けている気もしないでもない。慣れもあってこちらが折れることもあるし、結局母のようにむりやり妻の親族からさん付けで呼ばせて定着させた強者もいるにはいる。
こういう呼び捨てがやはり嫌な人は、初対面時に、Sachikoさん、と呼んでくれと、敬称をあたかもニックネームの一部として入れ込む強引技を使う人もいる。これが私のニックネームで、こう呼べ、と言えば、敬称の概念のないたいていのアメリカ人はそう呼んでくれるのも事実である。
英語の発音