自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

海外永住の子供に日本語読み書きを教える その2

前回の続き。そういう日本語読み書き練習を毎日続けた。ダレたり嫌がるのを極力防ぎ、習慣づけるため、朝起きてすぐ、手作りの日本語練習問題数枚を横についてやらせた。先に他の用事をさせ、昼以降に日本語勉強時間を取ると、どうも気持ちの切り替えがうまくできないというか、やる気が出ない事が多かったので、半ば強制的に、起床、歯磨きトイレの後すぐに日本語の時間、というやり方をずっとやってきた。
親としても大変である。日本に住んでりゃこんなことしなくても済んだのに、というのは未だに感じるし、教材の作成、問題のネタの確保も毎日となればこちらも大変だ。古典漢文はさせないが、漢字、読解問題、書き取り問題、、詩、俳句、日本史、日本の伝統文化やイベントを随時教えたりなど、ネタ探しに奔走の毎日であった。
なお、動詞の活用や細かな品詞等文法表現の指導は、日本語教師として学んだ経験が役立った。たまに日本に帰る時は子供の国語関連の教材を大量に買うことになり(それでも次回の里帰りまでネタが持たないが)、日中仕事をしているので準備は夜子供が寝てからになり、子供の当時のレベルにあったものや、理解度が乏しい箇所を踏まえた問題文を作り続けた。
ハワイでの日系人の友人達の日本語読み書き能力を知っていたし、周りに日本語を話す人がおらず、学校でも日本語の授業がなかったこと、また子供が大人になった頃に思い出したように日本語読み書きを教えるのは時期既に遅しであることも踏まえ、正直面倒臭いが、日本人の親である私が率先して幼児の頃から「毎日」朝一に日本語を教え続けた。いずれ子供が日本語の読み書きだけでなく、日本語自体全く不要の人生を送る可能性はあるが、それを言っちゃおしまいで、私のやる気も萎れかねない。日本語を学んだことで、言語だけでなく、その文化習慣価値観や日本的発想等、その何かがどこかで今後役立つかもしれないという、つまり教養としていつか役立つのだと(少なくとも私自身を納得させ)頑張ってきた。子供達もよく嫌がらず学んでくれたと思う。