なぜアメリカ人は肥満なのか?
私は専門家ではないが、アメリカに住んでいてそう思う理由は、まず砂糖を取りすぎる食事が大変多い。飲み物でも、彼らがよく飲むコーヒーやジュース、炭酸飲料には大量の砂糖が入っている。ほとんど緑茶は飲まない。間食などにも、ドーナツやシナボン、ケーキなども砂糖だらけだ。補足で妻が言うには、ジャンクフードがアメリカには溢れていると言う。つまり栄養が乏しく、かつ大量の砂糖や塩で味付けされた食料が多すぎると言う。
そして肉料理が大変多い。分厚い肉料理は、昼食夕食だけでなく朝食でも出る家庭は多い。牛肉、豚肉、鶏肉なんでもありで、午後や休みの日に庭でバーベキューでみんなで肉を食べ、揚げ物も大好きだ。ステーキハウスや分厚いハンバーガーが人気のレストランも周辺にいくらでもある。米や味噌、魚や緑茶と言った太りにくい食事は彼らの主食ではない。
また彼らの体自体大きいので、食べる必要量も多くなるのも原因かもしれない。寒冷な地域で育ったほうが体が大きくなるというベルクマンの法則のように、アメリカ人の多くはヨーロッパ、つまり寒冷地出身の祖先を持ち、一般的に体が大きいため食べる量も多くなるのかもしれない(これだと肥満の黒人は当てはまらないかもしれないが)。
そして間食の多さである。1日5食も6食も食べ、それぞれが砂糖、塩、肉、チーズ、揚げ物などハイカロリーのオンパレードで、いつも何か口に入れているような、お菓子だらけのデスクで仕事をするアメリカ人同僚も多い。
次に運動不足である。摂取する数千カロリーを消費するほどの運動をする人はそう多くない。適当な言い訳を作り、結局はTVの前に座ってしまう。分かっちゃいるけど間食のドーナツ等に手を出す人が大変多い。
さらに、気疲れやストレスが日本人ほどたまらないのも理由かもしれない。日本人の多くは人の目を気にして気疲れしたり、几帳面で律儀な性格で、そうした精神的ストレスが体型にも幾らか影響している気がする。一方のアメリカ人は、他人に合わすより自分がまず中心にあり、気さくでよりのんびりで、敬語もなく、軍隊を除き年上年下、上司部下と言った上下関係が、日本ほど厳格ではない。おおむね外的心的ストレスがより少ないのも太りやすい原因にあるのかもしれない。